競艇初心者ガイド－競艇の基礎知識－

ボートレーサーとして求められる能力と適性について

ボートレーサーにはメンタル面の強さと状況を瞬時に判断する力が必要

ボートレース観戦に行くと、目の前で迫力あるレースが展開され、見る人の目を釘付けにして、引き込まれるものがあります。現在、ボートレーサーとして活躍する人は、養成所で1年間の厳しい訓練を受けてきましたが、そのすべての人がレーサーとして活躍しているわけではありません。

ボートレーサーに求められる能力とはどんなものなのか、そしてボートレーサーはどのような人に向いているのでしょうか。ボートレースでは最高速度が時速約80kmと言われていますが、実際にボートレーサーが体感する速度はそれよりもさらにスピードが上がり、時速120kmとも言われています。

単に運動神経が良くて、どんなスポーツでも難なくこなせるだけでは、ボートレーサーに向いているとは言えません。ボートレースは競馬や競輪とは違い、水上の競技であり、他のボートと激しく競争をするので、レース中はかなりの集中力が必要です。そして、絶対に負けないという強い精神力、冷静な判断力、その場の状況を速やかにキャッチして先の展開を予測する力も求められます。

ボートレースでは水しぶきや波の激しさ、そして遠心力がかかるため、精神的にも肉体的にも負担がかかり、1度のボートレースの出場で、精神力と体力を使い果たすほどです。レースに出場するためには、養成所での厳しい訓練を受けて、レースの技術だけではなく、メンタルを強くすることも必要です。

ハイレベルなテクニックをしっかりと身につけてレースに活かすこと

実際にボートレースに出場して優勝するためには、高い技術力を身につける必要がありますが、レースの途中でターンをするにも、スタートする時にもハイレベルなテクニックが要求されます。最初のスタートのタイミングをしっかり掴むこと、より正確なスタートを切ること、それができるかできないかで、レースの勝敗を大きく左右することにつながります。

ボートレーサーにとってボートは命！　整備・調整は入念に

ボートレーサーは、ただボートレースに出場して、そのための訓練を受けるだけでなく、操縦するボートの整備なども、自分でひと通りのことができるようにしなければなりません。自動車を運転する人は、車の調子に何か異常がないかどうか、それについてはまったくの素人なので、車に異常がないかどうか、車検やメンテナンス、修理を依頼することもありますが、ボートレーサーにとって、モーターボートは自分の命であり宝です。プロペラやモーターの状態について、どこか悪いところがないか、自分でチェックして、自分で整備するのが当たり前なのです。

これらのことがすべて自分でできるようになってこそ、一人前のボートレーサーなのです。プロペラやモーターの整備ができないようでは、どんなにボートの操縦テクニックがハイレベルな人でも、けっして一人前とは言えません。

ボートレースの操縦についてテクニックを身につけるのは、養成所で1年間訓練を受ければできますが、プロペラやモーターの整備がきちんとできるようになるまでには、もっとも早い人でも4年くらいの年月が必要だと言われています。

ボートレーサーのウエイトコントロールについて

ボートレースは、水上の競技であり、ボートをうまく操縦できるようになれば、有利になると思うかも知れませんが、それだけで優勝できるというものではありません。ふだんから体力作り行うことはもちろん、ウエイトコントロールを日頃から行う必要があります。
よく考えてみると、重量が重いボートと軽いボートでは、当然軽いボートのほうがスムーズに進みます。競い合いをするのにそれぞれのボートの重量が同じでも、ボートレーサーの体重が重い人は、レースに不利になります。

ボートレーサーの体重によって勝敗を大きく左右することもありますので、常に体重管理を行い、毎日の食事や生活習慣にも十分に注意しなければなりません。男性のボートレーサーの最低体重制限は51kg、女性は47kgとなっているので、かなりの努力が必要になるかと思います。中には、レースの時期が近づくにつれ、過酷なダイエットをするレーサーもいるようです。